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立体感を感じるということ

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

プラオプ は本日から通常営業でした。

お仕事が始まる前にメガネのメンテナンスなどを!と思っていたのですが、今日いらっしゃった市の職員のK様は道路管理の部署にお勤めで、お正月も夜勤があったり、当番の日は休日でもお呼びがかかれば出勤。雪が降る冬が本番で今日も寝てない状態でいらっしゃいました。

お正月に映画を観れるのも、働いている方がいるからこそで本当にありがたいお話ですが、僕たちが直接みる事がなくても人知れず生活を支えてくださる皆様がいることに感謝ですね。

K様のお話を聞くと、「公務員」という言葉だけで感じるイメージとは実際は全く違うんだな・・・とおもいました。

いつもありがとうございます!

さて、今日は前回に書いた「深視力」の話の続きです。

経験が大事

深視力とは簡単に言ってしまえば立体感を感じる能力の事なわけですが、その「立体感」をどう説明すればいいのでしょう?

「立体感」を普通に感じている人にしてみたら「立体感がわかりにくい」という感覚を理解することは難しい。なぜならば、片目をつむると本来は「立体感」は生まれないはずなのですが、片目でしかみえていない景色も、「脳が世界を立体的である事を知っている」ので特に平面的に見えたりはせず、両目で見た時と特に違っているようには感じないのです。

逆に両目でみることが苦手で立体感を感じにくい場合、「立体感が曖昧な視界が普通」なわけで、実際に「立体感というものを実感する」ことで、以前の感覚と比較する事ができて初めて「立体感のある視界」の意味を理解できるのです。

だから、僕が文章で説明しても、イラストを書いても、動画を作っても「実際に感じてみなければ理解できない」感覚なのです。

「立体感」を得るには「両目に同質の鮮明な映像が見えている事」「左右の目で同時に見る事」「両目で見ているものを一つの映像にまとめる事」ができなければいけないというのが前回の記事ですが、最後の要は「両目の中心でしっかりと見ている事」ができて正確な立体感が生まれるのです。

つまり、メガネで「視る」を整えるとは、単に視力を上げるということではなくて、上で挙げた事ができるように、目を助けてあげる事で、「立体感を感じられているか?」というのは、メガネを合わせる上でとても大事なポイントになります。

そのようにして上手く立体感が出ると「どう説明していいのかわからないけど視界に奥行きがあり、物が立体的に見える」という事に驚きを感じるわけです。

そう、「驚き」なのです。

それは「戸惑い」となって「違和感」にもなりえますが、それを「合っていない」と勘違いして引っ込めてしまえば問題解決にはならなくて、その「驚き」や「戸惑い」が「正しい感覚なんだ」と受け入れられるようにする事で初めて、メガネはその効果を発揮するんだと僕は思います。

「深視力」という「立体感」を測定する検査はそんな言葉で表すには難しい「感覚」を頼りにするので、まず「立体感を自分の目て感じ、その違いを理解する」事が大事なのです。

「斜位」が少ないなど普通なら立体感を感じやすいはずなのに感じられないと言った場合に、何かのきっかけで「立体的な視界を体感して理解」でき、それが体に染み付くと、苦手だった「深視力検査」も立体的に感じられて、その「意味が理解できる」ようになる事があります。

実は今日いらっしゃったお客様は「深視力検査がわからない」「距離感が掴みにくい」という事で、両目の中心でみる事が出来るよう1ヶ月前にプリズム度数で補ったメガネをかけていただきました。

そして、再測定をするとプリズム無しでも十分な立体感を感じられるようになっており、深視力検査機でもバッチリ合格。ほとんどズレ無しという感覚を自分のものにしておられました。

もう立体感は頭が理解できて、脳が目の使い方を正しく指示してくれているので、近くを見るときに邪魔をしていたプリズム度数を抜いて再作成します。

目の使い方を脳が理解する、感覚を脳が理解して体に馴染む。

なにかのきっかけで「ハッ」と気がつく、それを即すのがトレーニングなのでしょうが、プリズムメガネを掛けてみる。それも一種のトレーニングの一環として、併用したりする事もよくある事です。

新年初日、とても勉強になった事例でした。

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