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2018年ル・マン24時間レース【トヨタ優勝】

こんばんは!プラオプ ハセガワです!

サッカーW杯!決勝トーナメント進出!!

おめでとうございます!!やった!!!

W杯で盛り上がるなか、もう一つ日本が世界で頑張ったお話がもう一つ。

それは先日、フランスで行われた自動車の「ル・マン24時間耐久レース」です。

名前だけなら聞いた事がある人は沢山いらっしゃると思いますが、大正時代に始まった伝統的な自動車レース。自動車メーカーが最も重要と位置付けるこのレースで、トヨタが30年前から20回の挑戦で遂に勝利を勝ち取ったのです。

といっても僕は自動車レースに特に詳しいわけじゃないので、F1とかはあんまりわかりません。

今日は眼鏡と関係なく僕の好きな事を書かせていただいちゃいます。

「耐久レース」が好きなのはきっと僕は「工業技術」的な物が好きで、速い事はもちろん24時間走りきれる信頼性も必要な厳しさに、自動車メーカーが本気でぶつかり合う雰囲気がそうさせるのかもしれません。

1992年にマツダが日本のメーカーとして初めて総合優勝した時はTVで中継されていて、かじりついて見ていました。

伝統ある自動車レースでの日本メーカー初優勝に大興奮したのを覚えています。
その時は単にF-1よりもボディーを被った「Cカー」と言われる形の方がなんとなくカッコイイって感じていたという単純な事でした。
その後、日本ではF-1ブームが過ぎ去り自動車レースに対する興味が薄くなってゆき、TVでも取り上げられる事もなくなって行き、ル・マン24時間もGTカーと呼ばれる市販車の形をした車が中心になって、僕は興味を完全に失ってしまったのでした。

それが今から4年前、たまたまCS放送で目にした「世界耐久選手権」
そこにはかつて憧れた「Cカー」が・・・排気量無制限、エンジン形式は自由、4輪駆動可、そして「ハイブリッド」である事・・・。最大出力1000馬力というかつて見た最高の自動車技術をガチンコで戦わせている3メーカー「アウディ」「ポルシェ」「トヨタ」の姿があったのでした。

洗練されたその形に一瞬で心を奪われ、しかも前年2014年には「ル・マン24時間」では勝てなかったものの、世界各国を転戦する「耐久選手権」でトヨタが総合優勝をしている!

それから僕は耐久レースに、そして「ル・マン24時間レース」にハマってしまったのでした。

今の形の世界耐久選手権は2012にスタートしてフランスで行われる「ル・マン24時間」を中心に年間8~9戦、ル・マン以外は6時間の耐久レースで争われます。

耐久レースというと、首位と2位以下に何周も差がついて、トラブルで順位が入れ替わるような展開が多くてズーっと見続けるのは結構退屈なものと思う人は多いようですが、近年は長時間のレースでも最初から最期のゴールまで3位までが同一周回、数秒の差しかないというトンでもない展開のレースばかり、一瞬も目が離せません。

そして、2016年のル・マン24時間レースは特に記憶に残るレースになりました。開始から23時間が経ってもトップのトヨタと2位のポルシェ、3位のトヨタが同一数回でずーっと僅差で周回を重ねる、全く手を緩める事が出来ない展開が続きました。僕はスタートから生放送を見続けていましたが、全く膠着しない展開に予約していた美容室でもスマホで中継を見続けて夢中になっていました。
トヨタが悲願を達成するかもしれない!
そして、残り約1時間のところで2位のポルシェが緊急ピットインでタイヤ交換、1分半位の差が開き、このまま順調に行けばトヨタの優勝!
残り30分の時点で誰もがそう思い、トヨタ陣営は笑顔、ポルシェ陣営は諦めの表情、そして会場全体が挑戦し続けたトヨタの初優勝を祝福するムードに包まれていました。

ところが・・・

なんと残り6分、トヨタをドライブする中嶋一貴選手の悲痛の叫び「I have no power!! no power!!」という無線が入った直後のテレビの画面にはスローダウンしているトップのトヨタ5号車の姿が・・・

そのままスタート地点に戻って来て残り3分のところで完全に停止・・・
その横を2位のポルシェが駆け抜けて首位が入れ替わりまさかの逆転・・・
しかもトヨタ5号車は動き出してもスピードが上がらず最終周に11分かかり「トップがゴールしてから6分以内に帰ってこれないと完走にならない」というルールのため、トップと1周差でありながらリタイアで順位がつかない・・・
まさに、悲劇的なレースだったのです・・・

「えぇぇぇぇぇぇ!!」とともに号泣ですよ・・・ホント

でもその後に24時間をギリギリでたたかい続けたライバル、ポルシェそしてアウディーのスタッフがトヨタ陣営を労う姿は、自動車の伝統あるヨーロッパのメーカーとどちらかと言えば後発の日本のメーカーが挑戦し続ける事で対等のライバルとして認め合うようで胸が熱くなりました。

そんな悲劇の翌年、2017年のル・マン24時間はアウディーが撤退しトヨタVSポルシェの戦い、必勝を掲げるトヨタは3台体制で臨み、しかも 小林可夢偉選手が驚異的なコースレコードをたたき出しポールポジション、速さと前年の反省からおそらくは信頼性が増したであろう事から「優勝」がとても現実的なスタート前でした。

ところが、ポルシェの2号車がトラブルで修理に時間がかかり戦線離脱、トヨタ8号車もトラブルで修理、快調に首位を飛ばしていたトヨタ7号車に期待が掛かっていたのですが、僕が町内の草刈に出かけていた僅か1時間の間にトラブルでリタイア・・・残る9号車もその直後にリタイア・・・
独走状態だったポルシェ1号もトラブル発生で帰ってこられずリタイア・・・

このままいくと、下位カテゴリーのメーカー系ではないチーム(ジャッキー・チェンのレーシングチームでした)が総合優勝するかもしれないという波乱の展開になりました。
しかし残り約1時間で修理に1時間近く掛かっていたポルシェ2号車がトップに立ちそのまま優勝。トヨタは8号車が生き残ったものの惨敗。

なんとメーカーチームの全車がトラブル発生と言うとんでもないサバイバルレースになったのです。

そして翌年、つまり今年2018年。

ポルシェは2017年限りで撤退。2018年は参戦するメーカーはトヨタのみになりました。

長時間のレースで最期までギリギリのレースをし続けたライバルがいなくなり、レースとしての面白さ無くなってしまうのか・・・仮にそこで優勝しても本当に価値のあるものなんだろうか?
そんな気持ちから興味が薄くなってしまい、耐久選手権を夜なべして見るほどでもないと思うようになっていた今年のル・マン24時間。

でも、車を改良し本気で挑戦するトヨタチームを見て思ったのです。

何と戦うのか?

それは決められたルールのなかで最高のパフォーマンスを発揮し24時間走りきる事。

自動車の技術と信頼性を極限まで試す場で耐え抜く事。

コレこそがこのレースの意味であり戦いだとすれば、同じ土俵で勝負するライバルがいなくてもその勝利は真に価値あるものだと思うのです。

仮に故障したりすれば、メーカーなのに優勝できない。
最上位カテゴリーなのに総合優勝できない。
安全運転で周回すれば評価はされない。

これは逆に言い訳できないプレッシャーがのしかかっている状態です。

今年はプラオプで中継を見ていました。

予選は中嶋一貴選手が前年の小林選手には及ばないにしても、前年のポルシェのタイムを大きく上回るタイムでポールポジション

そして24時間、同じチーム同士で激しいバトルを続け、なんと全くのノートラブルで完走を果たし遂に念願の優勝を勝ち取ったのです。

最後の1時間、どうか走りきってくれ・・・
そんな祈る重いで見続けました。

トップのトヨタ8号車と周回遅れ2位のトヨタ7号車が隊列を組んで迎えたゴールの瞬間は本当に感動的でした。

それは、「日本メーカーによる日本車による日本人ドライバーでの優勝」という初めての記録になったのでした。

メーカーの撤退が相次ぐなか「トヨタだけが残ってくれた」とそして、30年20回目の挑戦にしてやっと勝ち取った挑戦の歴史、そして2016年の悲劇・・・。
観衆がトヨタの勝利を祝福している様子はとても素晴らしい光景でした。

人対人、ドライバー対ドライバー色の強い競技と一味違う、大きな企業組織が本気で挑むより人々対人々の戦いが、耐久レースの魅力だと思います。

そんな、素晴らしい出来事が2018年にあったんだって事を僕はきっと忘れないでしょう。

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