耳の高さや位置ってみんな違います。【事例紹介】
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
今日の題は「耳」ですが、鼻の位置も形も皆さん違います。
だから眼鏡を顔にピッタリにあわせれば、眼鏡は腕の開きや角度、それ以外にも様々な部分が「左右非対称」になります。
でも、あくまで眼鏡を掛けたときに「キレイに見える」ようにする事が一番大切なので、眼鏡単体を見てもそれが意図的に変えてあるのか?変形してしまったからなのか?は分かりません。
なので、「テーブルの上に置いたら眼鏡がカタカタする」=「眼鏡が曲がっている!おかしい!」ではないのですよ。
さて今日はS様が気に入ってくださったVioRouのToshi
でも、Toshiの腕の角度がS様の耳の位置に合わなくて、掛けると眼鏡が上を向いてしまいます。
基本的に人は真っ直ぐの視線よりも下を見ることのほうが多いですから、それにあわせて眼鏡は少し下向きの角度が付くものです。
では、折角のお気に入りを諦めるのか・・・
イヤイヤちょっとまって!
実は裏技があります。
腕をグイーンと下に湾曲させて調節するというのもありますが、ちょっとかっこ悪い・・・。
なので、腕の根元の金属部品に熱を加え、根元から角度を変えてしまう。物によっては不可能ですが、今回のToshiはそれが上手くいきそうです。
樹脂製のフレーム(セルフレームと呼ばれてますが)の蝶番は組み立てるときに金具を熱して埋め込んで取り付けます。その応用というわけです。
コンロで工具を熱して・・・
ジワジワと熱が伝わるように・・・熱すぎたら焦げてしまいますし、熱が足りなければ動きません。その微妙な所を狙ってジワジワと・・・
色違いの元の形のToshiと比べると約10度くらい腕が傾きました。
ついでに左右の耳の高さも違うので、その分左右で違う角度を付けて、顔に掛かったときに真っ直ぐになるように仕上げます。
眼鏡が上を向いてしまっては、手元の物を見たときなどで視線が下を向いたとき、レンズと視線の交差する角度が強すぎて、見え方の質も落ちてしまいます。
なので、単に「顔にかかって下がらない」事だけを目指しているのではなく「常に光学的にレンズの性能を引き出せるか?」というのが眼鏡のフィティングの肝なので、眼鏡の角度や眼とレンズの間の距離、眼鏡の顔に対する湾曲具合などを上手く合わせなければならないのです。
仕上がりを掛けていただくとこの通り、自然に眼鏡が下を向いております。
こんな感じで掛けたい眼鏡を掛けられるようにする!というのも眼鏡のお困り解決でもあります。
S様このたびはありがとうございました!
またメガネグッズ増やしておまちしております!!
ではではー!
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