メガネをもっと美しく仕上げる為に④
こんばんは!プラオプ ハセガワです。
レンズをフレームの形に削るマシーン「レンズエッジャー」のお話し、最終回。
前回は湾曲が強いフレームに対応するための「ハイカーブヤゲン」について、何が問題で何が改善されたのか?でした。
今日は「穴あけ加工」についてです。
穴あけ加工
今は随分少なくなってしまいましたが、リムレスフレーム=フチなしの眼鏡。
レンズに二箇所の穴を開けてメガネの形にするので「ツーポイント」とも呼ばれます。
こういうフレーム。
僕がメガネ屋さんになった、今から20年くらい前はとにかくフチなしフレームが大流行。
レンズエッジャー(マニュアルの古いやつだった・・・)で削り上がったレンズに手作業でドリルで穴を明けるという普通よりも2〜3倍手間のかかる加工をやりまくりました。
ただ穴を明けたらいいわけではなく、位置が僅かにずれたら金具がグラつくので0.1mmの精度で左右対象に美しく、かつ緩みにくく壊れにくい加工法を日々研究するような日々でした。
作業中は20cm以内の本当に近い距離で部品を見続けるので、1日に10個も作ると顔をあげたら遠くが見えなくなってしまっているなんて感じでした・・・。
そんな職人の腕の見せ所みたいなフチなし加工。
新プラオプ号は、なんと機械が穴あけまでやってくれちゃうんです・・・
ういーん・・・
もう職人技はいりません・・・とはいかないんです。
穴を明けてくれる。しかし、どの位置に、どんな角度で、どんな大きさで、どんな形の穴を明けるかは人間が指定しなければなりません。
飾ってあるフレーム通りに明ければいいか?というとそれでは全く組み立てられません。
なぜなら、飾ってあるフレームのレンズと実際に度数が入っているレンズでは湾曲具合や厚みが異なるからです。
美しく、かつ剛性のある仕上がりにする為にはフレーム側をレンズに合わせて調整するのですが、それに伴って適切な穴の位置が変わります。
その見極めは単に機械を操作できるだけではできません。結局はスキルがないとならないわけです。
つまりこの場合、ドリルがレンズエッジャーに変わっただけという事。
じゃあ機械の穴あけなんて要らないの?
いやいやいやいや!!これが・・・超便利なんですよ。
手作業では難しかった「完全なる左右対称」に加工できる事。穴の位置が完全に決まってしまっているもの。そして「丸」以外の複雑な形の穴あけができる事についてはものすごく重宝します。
その例がこれ。
眼鏡に取り付けるクリップオン・アタッチメント
これは完全に穴位置が決まっているのでレンズエッジャーで一気に加工してしまいます。
レンズエッジャーの穴あけ機能は今のところ、このクリップオンの加工で大活躍しております。
フチなし眼鏡は流行の兆しをみせているものの、まだあまり出回っておりません。
でもこれまでに培ってきたノウハウと最新の設備で、正確で美しく、かつ剛性感があって緩みにくい・・・。そんなフチなし眼鏡をプラオプ は加工する事ができます。
まだまだ他にも紹介したい機能がたくさんあるのですが、レンズエッジャーのお話はここまで。
これからも高い精度でかつ美しい眼鏡作りを追い求めてまいります!!
おしまい!!
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