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色と感覚⑩ー色の恒常性と光源色と物体色ー

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

さてさて細切れに数を稼いでいるこの連載もとうとう10回目になってしまいました!

前回はというと・・・

色と感覚⑨ーニンゲンとネコチャンー

原色を混ぜ合わせたらあらゆる「色」を表現できるけど、その原色は「生き物によって違う」し、原色を混ぜた色と単色光では(例えば赤と緑の光を混ぜて作った黄色と、純粋な黄色)が同じ色に感じるとしたら、それは区別ができないよ!というお話でした。

今までは「目」という生体光センサーがどんなふうにして光の波長の違いを電気の違いに変換しているのか?という事が中心でした。

しかし、その情報を「色」という新しい情報に変換しているのは「脳」ですよ!というのは以前からも申し上げております。

その「色」の感覚は、ある波長に対して機械的に「これは赤!!」とか決まったものではありません。

そこには「経験」や「比較」といったものがとても大きく関わってきます。

色の恒常性

例えば!

白い紙が机に置いてありました。

青白く瑞々しい朝の光に照らされていても、赤く染まった夕日の光に照らされても「白い紙は白い!」と感じるはずです。

しかし実際にその紙の色は、朝は青白く、夕方は赤い事は間違いないはずです。

なのに「白い紙」という・・・

ではなぜそんな事が起きるのか?といえば、私たちは周りの照明の色を元に見ているものの色を推測しているのです。

これを「色の恒常性」といいます。

例えばこの写真、一番上に「白い紙」が載っているように見えるはずです。

しかし、よーーーく観察すると、今この記事を囲っているスマホの白い部分と比べたら薄いオレンジ色です。

照明を変えてみると、こんな感じに青っぽくなりますが、一番上の紙の色は?と聞かれたら「白」と答えるのではないでしょうか?

比較ができたら全然違う事に気がつくわけですが、こんなふうに写真じゃなかったらきっとそんな事を気にする事はないでしょう。

光源色と物体色

さてここに赤い紙の上に緑の包み紙のキャンディーがあります。これはハイチューみたいなソフトキャンディーです。

プラオプに来たら一個あげますので、どうぞ!

さてさて、このキャンディー・・・何色ですか?

でしょう!」

ですよね・・・

ではこの部分・・・これってですか?

拡大してみましょう。

明らかに緑じゃないですね。茶色です。いや暗いオレンジかな?

でも、最初の写真では「緑の包み紙に包まれている飴ちゃんという物体」を見ているのです。

つまりこの時の「緑」はこの「飴ちゃん」の特徴になっている。難しくいえば「属性」なのです。

このような色を「表面色」とよぶそうです。

対して最後の写真のように、実際の色そのものを「光源色」とよぶそうです。

飴ちゃん(の写真)をよく見れば、場所によって様々な色が付いていて、場所によっては白かったり黒かったりすることが、表面がツヤツヤなのか?ザラザラなのか?シワシワなのか?のように質感を感じる手がかりになっています。

それでも「緑の包み紙の飴ちゃん」には変わりありません。

絵を描く時に「表面色」そのままの「緑」で描けば「まんが的」に可愛いです。

しかしその場所場所を光源色で描けば「写真的」なリアルさが出ます。

そんなふうに考えてみると、「色彩感覚」は単純に光の波長の違いだけではなく、私たちの脳ミソに組み込まれたプログラムがそれを元に、私たちにとって便利なようにうまく描き出しているんだ・・・という事がなんとなく理解できる気がします。

つづく!!(のか?)

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