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視覚とラジコン

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

とても久しぶりのコラムですがプラオプはメチャクチャ元気です。

さて、プラオプラジコン部。

始まってからもうすでに2年近くが経ちましたが、やっとこれからが本番です。というのも自分を使って検証するという事で色々やっていたわけです。

ラジコン競技について

ラジコンにもいろんな種類があります。無線操縦という意味ではドローンもその一種ですね。

車、飛行機、船、などなど。その中で車でも綺麗な路面を走る「レーシングカー」、悪路を走る「バギー」
レーシングカーでもエンジンを動力にするもの、電気を動力にするもの。
電気を動力にするものでも比較的実際の車の構造に似ていて現実的なボディを被った「ツーリングカー」と言われるタイプ
リアルなドリフトの動きを楽しむ「ドリフト」
そして、模型としてのリアルさではなくこのサイズで速く走るように作られた「ピュアレーシングカー」です。

プラオプラジコン部がやっているのはそのピュアレーシングカーで長い歴史を持つ1/12のサイズの「電動レーシングカー」というカテゴリーです。

競技時間は8分間。予選はその8分間でコースを何周走ることができたか?を競い、決勝は上位から8〜10台ごとに組み分けされ8分経過後一番速くゴールラインを通過した選手が優勝です。

(先日行われた全日本選手権スポーツクラスの様子。7番スタートがプラオプ号)

速く走ることはもちろんですが、接触やコースアウトなどのミスをしない事。
どんなに1周を速く走ることができたとしても、コースの外にぶつかったり、弾け飛んでしまえば大きなタイムロスに、最悪車が壊れたらそこでリタイアという事になってしまうわけです。

スピードも速く動きも俊敏なため、非常に高い集中力を維持し続けなければなりません。

無線操縦ですから車にかかるストレスを直に体感することはできません。情報の99%は視覚に(ほんのちょっと聴覚)たより、それに応じて正確な操作を繰り返さなければなりませんから、この競技は「目の良さ」がものを言います。

動き続けるものを見る力・・・

そう動体視力がものを言うわけです。

スポーツビジョン

私たちは多くの場合「見る」ことによって行動を開始します。

すなわち・・・

目「見る」
↓↓↓
情報入力
↓↓↓
脳「状況を判断し過去の経験や知識から適切な行動を判断する」
↓↓↓
動作の指令
↓↓↓
筋肉「動作」

簡単に書けばそんな流れを瞬時に繰り返しているわけですが、スタートは「目」
特に視覚からほぼ全ての情報を受け取るラジコン競技にとって「視覚」の性能は他のスポーツよりも一層重要であると言えるでしょう。

「動くものを見るんだから動体視力が大事だ」と言われたり思われたりするかもしれませんが、動体視力とはなんでしょうか?
いろいろな定義がありますが「動き続けるものを認識する目の能力」をいいます。
また、私たちが健康診断でおこなうような視力検査で測られるのは「静止視力」といいます。

しかし、競技のパフォーマンスを高めるためには動体視力だけを考えたらいいわけではありません。スポーツと視覚に関する研究は1930年台に始まり現在は「スポーツビジョン」として個人の競技力と視覚の関わり、競技力の向上などが研究されています。

スポーツビジョンでは「静止視力」「動体視力(KVA、DVA)」「周辺視」「深視力」「眼球運動」「眼と手、足、体の共応動作」「視覚化能力」「瞬間視」「焦点調節時間」「眩しさからの回復」「暗視力」「目の疲労回復」「色覚」「利き目」「視覚記憶」「中心・周辺認識力」「空間の位置感覚」など、細かく視機能を分析し、競技に応じて能力を測ったり対策を講じたりします。

なので「動体視力」は視機能の一つなのです。

じゃあ動体視力とは?

よく耳にする「動体視力」
じゃあ「動体視力」って具体的になんでしょう?

止まっている視力標を自分が動かないで測った視力が「静止視力」普通に視力といったらコレのこと。
動いている視力標で測る、あるいは自分が動いている状態で測った視力が「動体視力」といいます。

動体視力も2種類あって、遠方からこちらに向かって来る動きに対するのが「KVA動体視力」
横に移動する動きに対するのが「DVA動体視力」

動体視力と言うからには「視力値」を測定する装置、方法があります。

そして、静止視力の高さ、いわゆる普通の視力が高くないと動体視力も高くはありません。
なぜなら動いている物は当然、止まっているものよりも見えにくいからです。

いずれにしても動いているものをハッキリと見ることができるか?と言うことは、両眼が正確に目標を捉え続けている必要があり、すなわち動いているものを正確に追い続けることができていなければいけません。

肝心なのはこの「正確に目標を捉え続けられる事」であり視力値そのものではありません。測れる装置を持っているところってなかなか無いですからね。

動体視力に限らず、その他の視機能も静止視力と密接に結びついています。目の機能は「ハッキリと見えている」事が土台になっているからです。
競技力を高めるにはまず静止視力を高める事、つまり眼鏡あるいはコンタクトレンズなどを正確に合わせることが最初の段階です。


今回は動体視力についてチラッと書きましたが、次回からはラジコン競技においてどんな視機能が要求されたのか?を自分の体験をもとに書いていこうと思います。

つづく!

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