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視覚とラジコン⑥「周辺視力」

視覚とラジコン6回目。

前回までは「動体視力」についてを掘り下げてきました。

視覚とラジコン⑤「眼球運動のトレーニング」

しかし必要な視機能はそれだけではありません。

動体視力が高く、走る車をハッキリと見る事ができていたとしても、コース上のどこを走っているのかがわからなければ走行ラインに乗せることはできません。
ハッキリ見えたまま壁に突っ込んで行ってしまうでしょう。

コースはフェンスによって区切られ、走行ラインはそのフェンスの形によって決まります。

だから車をハッキリと見て目で追いながら同時にフェンスも見えていなければならないわけです。

周辺視

私たちの目は視界の全てがハッキリ見えているわけではありません。視界の中心、つまり視線の先が最も視力が高く、そこから周辺に行くに従い視力が落ちていきます。
例えばこの「●」を見ながら5行上の字が何かを見るのは難しいはずです。

視界の中心で見ることを「中心固視」そこの視力が「中心視力」一般的に視力といったらこれの事。
それ以外の周辺で見ることを「周辺視」そこの視力を「周辺視力」といます。

私たちは普段・・・

  1. 視界の周辺で起きた変化に気が付く(周辺視)
  2. そこに向けて視線を移す(衝動性眼球運動)(中心固視)
  3. 見たののを視界の中心に据え続ける(滑動性眼球運動)(中心固視)

というプロセスを繰り返しています。
なので周辺視は見ることのスタートになっているのです。

中心視力が1.0が出ていたとして、そこから2°外側での周辺視力は0.6くらい、5°外側では0.3くらい、10°外側では0.2くらいに、20°では0.1くらいに落ちていきます。

幅2mのコース幅を4mの高さから10m離れて眺めた場合、だいたいコース幅は5°くらいに、足元を見下ろしたときがだいたい20°くらいに映ります。
フェンスギリギリを通ることもあるので最大それくらい周辺を使うとして、奥では視力0.3くらいに、足元では視力0.1くらいにしかフェンスは見えないという事です。

しかも車をしっかりと目で追う事ができていたらフェンスが車の速度で移動するように見えるので、コースをいつでもハッキリと見ること不可能なのです。これは目の構造に由来するものなので仕方がありません。

ラジコンと周辺視

しかしハッキリ見えないにしてもフェンスがどんな角度でどこにあるのか?は認識できます。そもそもフェンスがハッキリと見える必要はなく問題は中心で車を捉えながら同時に周辺部にも意識を向けることができるか?ということです。(個人の見解)

例えばボクサーは相手の目(顔?)を見つつ周辺視で感じた変化に瞬時に反応します。
これは、中心でしっかりと見ていない部分にも意識がいっているということです。

これと同様に車をはっきりと見つつ車の少し先を中心にした周辺視野にも意識を持つということで、コーナー侵入のタイミングや角度を測り正確に走行ラインをなぞる事ができるというわけです。

でも、周辺視はハッキリ見えていないにしても、車を中心に視界が安定していた方が形を捉えやすいハズです。
結局スムーズに眼球が動くことがここでも重要になって来るわけです。

ではどう鍛えるか?

周辺視を鍛える器具はあるんですけど、残念ながら持っていまん。

が、ラジコンの練習の時に見方を意識をしながら走らせる事そのものが練習になります。
目をスムーズに動かして視界を安定させるという意味では結局ここでも眼球運動のトレーニングが効いてきます。

実際僕も、トレーニングの効果で車がハッキリ見えるようになっただけでなく、ラインが見えるようになった気がします。
フェンスにあまり当てなくなったのは、そんなところが効いているように感じます。

ですが、この辺。
ある道具が見やすくなるのを助けてくれるんです。

次回はそのお話を。

つづく!!

 

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