メガネは総合力
こんばんは!プラオプ ハセガワです。
メガネを作るには様々な工程があるわけです。
度数や両眼視機能などを測定する検査技術。
フレーム選びのお手伝いには美的要素や色彩理論、ファッションセンス。
最適なレンズをお勧めするには商品知識と光学的な知識。
フィッティングの手技。
レンズをフレームに正確に削って加工したり、個別にカスタマイズする工作技術。
人が使うものだから、理屈どおりにはいかない部分は経験値も重要・・・。
どれが良くてもどれかがダメならメガネはキチンと効果を発揮しません。
今日拝見させていただいたメガネは、左右の度数が大きく違うのをそのままメガネに組み込んであり、しかも上下、左右にプリズムが処方されていました。
左右の度数差をシッカリ入れ込んである事をみただけで、検査の技術がスゴイ事がわかります。(左右差が大きいと左右の見える大きさが異なる事で掛けにくくなってしまう事があるのですが、この方の場合、左右の見える大きさの差がないので出来るだけシッカリあわせるのがベストなケースです。つまり左右の大きさの差があるかどうかの検査をシッカリとしていると思われました。)
ところが、フィッティングが上手くあっておらず、調節のできる鼻当ての無いセルフレームで、常にメガネが下がっている状態でした。
度数差が大きい場合、メガネの位置が下がると上下方向のプリズムが打ち消されたり、逆に不要なプリズムが発生してしまうのです。
これでは折角の度数も効果を上手く発揮できません。
つまり、シビアなフィッティングとレンズの中心の位置決めが非常に重要で、レンズに込められた度数の意味はそれがあって初めて発揮されるのです。
・正確で問題を解決できる度数。
・それを実現するレンズ選択。
・その効果を発揮するための正確なフィッティングとレンズの位置決め。
・正しい位置にストレス無くレンズがセットされる工作技術。
全てがワンセットになってメガネの「見え心地」は作られるのです。
僕も、おはずかしながら失敗してお客様にご迷惑をおかけする事があります。
でも何が上手くいかなかった原因だったのかを考察しお作り直しをさせて頂くことは僕の大切な経験値になります。
技術の向上にきっとゴールは無いんだとおもいます。
どこかに特化するのではなく、様々な種類の技術を全部ひっくるめて「眼鏡技術」だと思います。
どんな仕事もそうですが、奥が深いもんですね。
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