眼鏡の見え方の「違和感」について考える⑧
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
「違和感」について考えるシリーズ。
先回は「度数が変わるとピント合わせが変わる」というお話でした。
コレは「眼球一個」でおきているお話なのですが「ピントが合っている」だけでは近くのモノを正しく見る事はできません。
両目が協調して働く事が出来ないと快適な視界は生まれないのです。
その辺の変化も違和感の原因になったりします。
「近くを見る」という事
「近見反応」というものがございます。
・ピント合わせ
・寄り目
・瞳孔が小さくなる
この3点セットは神経的に繋がっていて連動して働きます。
ピントが合って、両目の視線が見たいものにシッカリ合う事。そして瞳孔が小さくなるとピント合わせがシビアでなくてもソコソコはっきり見えちゃうようになり、そんな自動的に起きる機能が近くを見る時に働くわけです。
ピント合わせが大きくなれば、それに伴って寄り目が増え、逆にピント合わせが減れば寄り目は減ります。
先回、先先回の記事のように、眼鏡の度数が変わる=ピント合わせの量が変わるので、それに伴って起きる寄り目も度数の変化によって影響を受ける事になります。
近視の度数が強まれば、近くを見たときの寄り目が増える。遠視の眼鏡を掛けるようになると寄り目が減る。
つまり、眼鏡の度数が変わると近くを両目で見る目の使い方が総合的に変化するのです。
あるピント合わせの量に対して、どれ位寄り目が起きるかを「AC/A比」といい、逆にあるより目の量に対してどれ位ピント合わせが起きるかを「CA/C比」といい、これは個人差がとても大きいものです。
多少のずれは、柔軟にカバーできるのですが、これも個人差が大きい・・・
この個人差によって・・・
・輻輳不全=近くを見たときに寄り目がたりなくてシンドイ
・輻輳過剰=近くを見たときに寄り目が起きすぎてシンドイ
なんて事が不調の原因になる事があるのです。
詳しくは以下のリンクをご覧ください
寄り目不足(輻輳不全): https://priority-opt.jp/archives/qanda/q08/
寄り目過剰(輻輳過剰): https://priority-opt.jp/archives/qanda/q07/
眼鏡の度数変化は、そういった症状を緩和する事もできるし、逆にその辺を考察が無ければそういった症状を生み出してしまう場合があります。
違和感の正体はそんな「視線合わせとピント合わせの協調」の変化によって起こる場合もあるわけです。
次回は最終回の予定です。
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