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カメラの話⑥ー目の解像度ー

こんばんは!プラオプ  ハセガワです。

10月も今日でおしまい。

明日から11月です。去年は11月に雪が降っているそうで、さっき衣替えしたばっかりなのに一年の早さに驚くばかりです。

さて、なんだかまた長くなってしまっている連載ですが、今日は先回:カメラの話⑤ー解像度ーの続きです。

視力とは「物の存在や形状を認識する目の能力」といいますが、これってつまり「目の解像度」の事と言えます。

結局どれだけ細かい物の違いを識別できるか?なわけですから、間違ってはいないでしょう。

人の目をカメラによく例えられますが、ではいったい「何万画素」の性能があるのでしょうか?

目が光を認識するセンサーは網膜に並んだ「視細胞」です。この「視細胞」一つがカメラの「1画素」に相当すると言えるでしょう。

では人の目には幾つの視細胞が並んでいるのでしょうか?

120,000,000+7,000,000=127,000,000個

おおよそですが1億2700百万個あるそうです。

ということは・・・1億2700万画素?!

・・・

すごい数です・・・

でも、なんでさっき二つの数字を足し算したのか?

実は「視細胞」には杆状体視細胞錘状体視細胞という2種類があるのです。

杆状体視細胞は・・・

数:約1億2000万個
特徴:色を感じず、視力はあまり良くないが暗いときに働く(暗順応)網膜周辺部に分布している。

錐状体視細胞は・・・

数:約700万個
特徴:色を感じ、視力が高い、明るいときに働く(明順応)網膜中心(黄斑部)に分布している。

なので、暗いと色はよくわかんないし、あんまりよくわかんないけど、時間が経つとなんとなく見える・・・というのは杆状体があるおかげだし、明るいときに色や形がしっかり見えるのは錐状体のおかげというわけです。

それに人の目は中心(視界の中心、視線の中心は黄斑部中心窩という部分の事。ここは錐状体しかない)が最も視力が高く、そこから外れると急激に視力は落ちます。

目を動かさずに今見ているこの赤い字から視線を動かさずにこのまま読み進めようと思っても、見えないので読めないわけです。

そんなわけで、単純に1億越えの画素数を有効に使っているというわけではなさそうです。

よく見えるという中心の部分だけに限ればだいたい700万画素位、もう少し周辺まで考えると+100万画素位に相当するそうで、人の目もカメラやテレビのように、視細胞という小さな点の集まりで見ているわけです。

つまり、点点で見ている以上は限界があるわけですが、昨日のお話で出てきた「dpi」という細かさの単位で言えば、30cmくらい離してみたら350dpi(25.4mmに350個の点が並んでいる)よりも細かくしてもその差は感じられないという事で、それは目の構造による限界を表しているというわけです。

視力検査でつかう「C」のように、何かがどっちにむいているか?を表現するには最低3つ点がいります。

これをどれだけ小さくして向きが分かるかどうか・・・これってつまり「視力検査」そのものじゃないですか!!

眼鏡やコンタクトレンズを正確に合わせて最もハッキリ見える状態に持っていったとしても網膜の性能を最大に引き出せるわけではありません。

なぜなら、人の眼球は磨かれたガラスのように完璧ではなく、多かれ少なかれ必ず歪みがあるからです。

眼鏡は眼球の外にあり、目そのもののレンズを助ける事しかできません。なので結局目に歪みがあれば、見え方や視力はその影響を受けるのです。

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