色と感覚⑨ーニンゲンとネコチャンー
さてさて、前回は「単色光」という一つの波長による純粋な色と、光の原色(R:赤、G:緑、B:青)を混ぜて作った色とは区別がつかいないよ!というお話と、なんで区別がつかないか?というお話でした。
そんな仕組みがあるから、テレビやスマホでリアルな画像を見る事ができるわけです。
「光の三原色」とは、人間にとっての三原色であって、猫ちゃんは2種類の錐体で物をみているので二原色かもしれないし、人間と同じ3つの錐体をもっていたとしても、性質が違えばヒトとは違う色で「三原色」になっているかもしれません。海の生き物「シャコ」に至っては、なんと「12原色」を持っているかもしれないそうです。
今日は3つの錐体を持っているとしても、性質が違うとどうなるか?を考えてみましょう。
先回の図から、黄色に見える単色光と原色を混ぜた黄色は、L錐体とM錐体が受ける刺激に違いがないから「同じ色に感じる」という事でした。
じゃあ例えばL錐体の性質がちがったらとしたら・・・
こんなふうに
で、最初の図と同じ波長を受けたとすると・・・
同じ色で見えていたはずのR:赤とG:緑はというと・・・
ありゃ!
同じ色で見えていたはずなのに、刺激が違う・・・
これでは違う色になってしまいます。
つまり人の目では同じ色に見える「単色光」と「混ぜた色」が、違う色に見えるという事です。
という事は・・・
外の景色をすごくリアルに映しているテレビをみて「綺麗だなぁ〜」と思っているニンゲンの隣にいる猫ちゃんは、猫ちゃんがみている景色と全然違う色に映って見えるテレビを見ながら「ニンゲンは何をみてるんだにゃー?」と不思議におもっている・・・
かもしれません。
もっともネコちゃんは2色覚と言われていますけどね。
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