視力4.0なんて可能なのか?②
こんばんは!プラオプ ハセガワです。
視力の限界についてのお話2回目。
前回はメガネをいくら強めても視力は際限なく上がってはいかないよ!というお話でした。
簡単に言ってしまうと視力とは「どれだけ細かい物を見分けられるか?」ということなのですけれども、人の目の構造としていったいどれくらい細かい物を見分けられるのか?を考えてみましょう。
視力と視角
「視力」とはいうけれど、そもそも「視力」とはなんだ?が分からないとお話になりません。
「どれだけ小さな輪っかが判断できることでしょう?」まぁそうなんですけれども、それは単に「輪っかが小さいか大きいか?」ではなくて、輪っかの切れ目が切れ目として見えてるかどうか?
それをもっと単純にすると「2つの点の隙間が見分けられるか?」という事です。
目には光が曲がるポイントが4つあります。
1.角膜の表面
2.角膜の裏面
3.水晶体の表面
4.水晶体の裏面
です。
これを図に書くと実際はこんなふうに光は4回曲がって目の奥に届いているわけですが、これを「一枚の超薄いレンズ」に置き換えて考えると、ある1箇所で曲がっているのと同じ事と言い換えることができます。
この「1箇所」(節点といいます)を境に上から来た光は目の下に、右から来た光は目の左側に・・・つまり世界がひっくり返って目には映っているのです。
「2つの離れた点」を見た場合、例えばそれが上下に並んでいたとしましょうか。すると上の点は節点を通って目の真ん中よりも下側に、下の点は上側に映ります。
この節点と上の点と下の点が作る角度を「視角」と言います。
「視力1.0」とは「視角が角度1分」であるという事。
角度の1分とは1度の1/60という大変小さな角度です。
「視力2.0」だったら1.0の半分細かいものが見えるわけですから「視角0.5分」というわけです。(ちなみに1分の1/60が1秒。だから0.5分は30秒です。)
ひゃー小さい・・・
では実際に目の奥では2つの点がどんな距離だけ離れて映っているのでしょうか?
視力1.0が目の奥にはどう写るのか?
視力=視角なので、同じ視力1.0の切れ目の大きさは距離によって変わります。
その大きさは5m先でほぼ1.5mm。1m先なら0.3mm。25cm先だとなんと0.075mm!!
ではそれが節点でひっくり返って目の奥にはどんな大きさで写っているのか・・・?
節点から目の奥までは(標準とされる目で)17mmと言われています。
ということは・・・0.005mm!!
5μm(マイクロメートル)!!
ちっさいですね・・・
つまり「視力1.0とは目の奥で5μmの隙間が映っている」という事なのです。
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