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目指せ!ノントラブル!【フチなしメガネ編】

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

何気なく仕上がっているメガネですが、その加工法や工夫によってその後のメンテナンスの頻度は大きく変わってくるものです。

もちろん不意の強い衝撃なんかで曲がってしまったり、壊れてしまう事はあるとしても、普通に何気なく使っているのにグラグラになっちゃったり・・・っていう事が起きないようにしたいんです。

目に見えないところの工夫、まずフレームにレンズが締め付けられている。これって一見しただけでは分かりません。でも、その締め付けはレンズを変形させてしまい、快適に見える為にできている複雑で微妙な面が、キチンと機能を果たさない・・・場合によっては度数が変わってしまいそれが疲労感の原因になったりすることもあるんです。

だから僕はレンズにストレスが掛からないギリギリまで手で削って最後仕上げています。

そして、フチなしメガネ・・・

最近は少なくなりましたけど、使った事のある方なら「レンズを留めているネジが緩んでグラグラになる」と思われるかもしれません。

しかし、これも実は作り方で全然違って来るのです。

ネジが緩む原因は「ナットが緩む」ことによって起きるのではありません。
ちなみに、ネジの締め付けでレンズを留めているわけでもありません。

ネジで締め付ければその部分はレンズが歪んでしまい、見え方も変ですしレンズの強度を落としてしまう事にもなりかねません。

実は図のように3点で支持することで、ネジを過剰に締め付けなくてもグラつかないようにできているのです。

そしてレンズに穴を開けてそこにネジが通っているわけですが、フレームの金属が直接触れないように、樹脂のワッシャーを挟んである場合が多いのです。

実はグラつきが出る原因は、それが潰れて隙間が出来てしまうことにあります。

横から見た断面はこのようになっております。

もしこのままナットを締め付けてゆくとどうなるでしょう?
樹脂ワッシャーに偏った圧力が掛かってしまいます。すると・・・

これでは、出来上がったときはシッカリしていても、何回か掛け外しをしたりした力がワッシャーをドンドン変形させて、隙間が出来てグラついたり、ワッシャーの破損に繋がりるというわけです。

そこで・・・

こうすることで、力が均等にワッシャーにかかり強度が大幅に上がります。
メガネ全体のシッカリ感も出るので掛け心地も当然よくなります。
むしろ、これが「本来の状態」であるともいえます。

完璧に緩まないように出来ます!とは当然言い切れません。
物である以上、傷みますし劣化もします。

でも、なるべく起きないようにするためには、「なんでそうなるんだろう?」と考えて「じゃあどうしたらいいか?」にあるんだと思います。

そんな感じで、久々にフチなしを作ったのですが・・・
これ、お客様のお持込品なのですが、い、いくらしたんだろう・・・
すっごい高そう・・・

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