問診ー聞くことの大切さ。
わたしが人と話すときに気をつけていることは「相手が話し終わるまで話さない」ことです。
話というのは例えが出てきたり、言いたいこととは逆の立場の見方を織り交ぜたりして進んで行きます。
それは、話す人が「相手に伝わる」ように組み立てているであればなおさらです。
だから最後まで聞き終わらければ、その人が伝えたい事を受け取ることはできないと思うのです。
話の途中で遮って自分の意見を話し始める人がいます。
でもその内容は最初に話していた人の意図と全然違う「勝手な憶測」に基づいていて全然噛み合わない事になる場面が多くあります。
だから、よほどの事がないかぎり最後の「。」まで聞き終わる事はとても大切なことだと思うのです。
メガネを作る時もそうです。
例えば、「どんな事にこまっているか?」とか「どういう環境で仕事や生活をしているのか?」
使い易いメガネを作るためには色々とお話を聞き出すわけですが、自分もお客様の環境と困り事を共有できなければいけません。
ただ聞いて、勝手な想像や憶測で決めつけてメガネを調製したら、多分実際に使ってみたらズレが生じる事になるでしょう。
生活の仕方は百人いたら百通り、視覚の問題も百人いたら百通りです。
例えば仕事でパソコンを使うからといって、みんなが同じような仕事をしているわけがありません。
ノートPCの人もいれば、モニターを4面使う人もいる。
詳細な数字を相手にする人もいれば、デザインや図面を書く人もいる。
もしかしたら画像診断で人の命と向き合っているのかもしれない。
時間だってまちまち、姿勢や照明など、考えなければならない事は本当に多岐にわたります。
つまり、じっくりお話をする事。
どんなに検査の技術や知識があったとしても、それは全て道具にすぎません。
それをどうやって使うかは、「相手をどれだけ理解できるか?」によると思うのです。
結局、自分の知っている以上の事は教えてもらわない限り分からないのです。
だから、お客様から教えていただく「へぇーそんなお仕事があるのかぁ〜」って感じです。
視覚から受ける影響は計り知れません。
だからこそ「視覚を整える」にはじっくりと時間を掛ける必要があるのです。
くつろいで、他のお客さんに気を使わず、楽しく会話が出来る・・・
それが「視覚を整える」ことにつながるのです。
私は知っている事しか知りません。
だから知らない事を知っている人のお話はとても楽しいですね。
この記事へのコメントはありません。