実はみなさんプリズムメガネをかけている④
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
さて、連載しているこのテーマ。
前回はレンズの位置や設定がマズイ事で「プリズムメガネ」になっちゃっている事がある。というお話。
今回は、メガネが曲がってしまう事で「プリズムメガネ」になってしまうという事について。
メガネが曲がるとプリズムメガネになる事がある
正確に作られた眼鏡であっても、毎日使っていたら何かのトラブルで曲がってしまう事もあります。
そうすると何がおきるのか?
たとえば傾いてしまう・・・
こんなふうに。
上の例では右はレンズの中心が上がってしまい、左目は下がってしまっています。
そうすると近視で使われる凹レンズの場合は右目の視線が下に曲がり、左目の視線が上へ曲がり(凸レンズは逆になります)左右の視線の高さが揃わなくなります。
そうなると右目は上を、左目は下を向くという普通では難しい事をしなければならなくなり、疲労の原因に、あるいは視界がダブって見えるという事になってしまうわけです。
これって・・・プリズムレンズじゃないか!
上下方向のプリズムレンズを通して見るとこんな感じです。
おおーぶれてる・・・
だからメンテナンスは大事です。
ネジが緩んだ、掛け具合が緩んで下がるようになった、クリーニングしたい・・・
メンテナンスはコレだけではありません。
最も大切なのは「光学的な正確さが維持されているか?」です。
だから、レンズの中心に印を付けて、瞳の位置との関係が元の状態に維持されているのか?をチェックして、ズレがあれば直します。
これが大事なんです。
完成した眼鏡を受け取るときも、レンズの中心と瞳の位置が想定どおり合っているのか?をチェックしなければなりません。
どんなに正確で生活環境に合わせて工夫されたレンズでも、どんなに正確にレンズがはめ込まれていても、完成した眼鏡が正しい位置に、いや、レンズの位置が瞳に対して正しく位置していなければ、効果を発揮しないどころか、問題を生んでしまう事にもなりかねないのです。
プリズムメガネとそうじゃないメガネの境界はとても曖昧
そんなわけで4回にわたって連載した「実はみなさんプリズムメガネをかけているかもしれない」を読み返してみると、意図的に視線のズレ矯正を行うプリズムメガネとそうでないメガネの境界は実に曖昧だという事です。
プリズムの効果を生かすには、それがキチンと目に作用するように正確さが要求されますし、プリズムの効果を出さないようにするためにも正確さが要求されるわけです。
もしかしたらメガネを掛けると疲れるのは、ご自分の目に「プリズム」が必要なのではなく、「メガネからくる要らないプリズム」が原因になっているかもしれません。
いやむしろ、その方が多いような気がする・・・・
目から鱗です。知人が外斜視近眼でで普段プリズムレンズですが、通常のレンズでもPDを数ミリ広くしたメガネがしっくりくるとのことです。
既定のPDに2ミリほど広くして、メガネ全体を中央部分(鼻あて部)で5度ほど内側に曲げればプリズムレンズメガネの出来上がりになりようですね。
コメントありがとうございます。
度数によりますが、違いはあんがい曖昧だったりします。