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色の濃いサングラスは眼に悪いのか?②

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

先回の記事は「色の濃いレンズ越しでも、案外瞳孔は大きくなってなんかいない」という事を検証しました。

ちょっと補足を・・・

晴天の昼間で最も明るい時だいたい100,000ルクスという物凄い明るさになるそうですが、濃さが仮に90%あるサングラスを掛けたらどうなるか?

単純に10%光が通り抜けてくると考えたら10,000ルクスまで暗くなるという感じ。

さてこの「10,000ルクス」とはどれくらいの明るさなのか?

それは「晴天時の日陰」とか「暗い雨の日」程度だそうです。

・・・

十分すぎるほど明るい・・・

・・・

ちなみに「屋内」は1,000ルクス以下です。

外から眼が透けて見えないような90%の濃さでも、「晴天時の日陰」程度しか暗くならない・・・ということは、室内で何も掛けないままの方が暗いという事。

だとしたら、サングラス越しでも十分すぎる明るさがあるわけで、それに目は反応するのですからサングラスを掛けていたとしても「瞳孔の大きさは暗い屋内にいるときのように大きくはならない、むしろ裸眼のときとさほど変わらない」先回の検証結果に結びつくわけです。

「サングラスが紫外線100%カットでも、顔とサングラスの隙間から紫外線が入ってくるじゃん!」「瞳孔が大きくなると眼の表面の角膜で光が曲がって眼に入りやすくなる!」

といわれても、結果の通りたいして問題になるほど瞳孔は開いちゃいなかったわけです。

でも1000歩譲って「瞳孔がパックリ開いている」としましょう。

それで、どれほどサングラスと顔の隙間から光が入るのか?その辺を少し僕なりに考えてみました。

人の片目の視野は横に約150度、上下に約120度。そこにサングラスが目から12mm離れたところに掛かったとして、視野をどれ位覆うのか?を考えたのが上の図です。

ただし、あくまで正面を見ている時の話です。

参考にしたサングラスはレンズの幅が約56mmで縦幅は40mm。
わりと標準的な大きさのサングラスだと思います。

こうして考えただけで、随分視界を覆っているように思います。

上の計算を元に、サングラスが掛かる位置での視野の面積を計算してみます。

複雑にしたところで、大差はないので上下41mm、左右71mmの楕円の面積を求めてみます。計算式は大変複雑なので、計算をしてくれるフリーのサイトを利用しました。

目から7.5mm離れたところの視野の面積:1964㎟

今度はこのサングラスが横56mm縦40mmの楕円だったとして計算してみます。

目から7.5mm離れたところのレンズの面積:1759㎟

ということは、約89.5%の視野をカバーする事になります。

サングラスの濃さが80%だとしたら20%光が透過するわけですが、サングラス部分の面積は光が80%減っているとします。残りの部分つまり1964-1759=205㎟は光が100%のままと考えますと(実際は斜めに入ってくるので100%なんて事はありえませんが・・・)視野全体で28.4%まで明るさが落ちる事になります。

つまり、光の量を横から入ってくる分も含め71.6%カットしている事になります。

でも、サングラスは「紫外線100%カット」です。つまり、横の部分からしか紫外線は進入できません。

ということは紫外線だけに限ってみれば、89.5%カットしている!と考えられます。

・・・

裸眼でいるより遥かに安全ですね・・・

・・・

それで「実は瞳孔はそんなに開いていませんでした」っていうんだから、サングラスがいかに安全か・・・・

・・・

でもこれは、1964㎟の面に均一に光が当たっているという事での話し。

実際は瞳孔に向かって斜めに光は入ってきます。

つまり、横から入ってくる光というのは基本的にどこかに跳ね返ってきた「反射光」なのです。

この「反射光」が太陽と同じ強さを持っているとでもいうのでしょうか?

だとしたら世界は何処を見ても太陽と同じ明るさ・・・物を見ることなどできません。

次回はその辺のお話で・・・・

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