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ブルーライトカットとは何だ?③

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

前回はブルーライトとは何か?を考えました。

ブルーライトとは何だ?②

別にスマホとかパソコンのみが発する得体の知れない目新しいものではなく、単なる「青い光」

それがいいかのか悪いのか?は別にして、よく聞く「ブルーライトカット」とは何をしているのか?というお話しです。

その前に・・・

透明とは?

透明に見える物体。例えば「空気」

透明に見えていても実は光の全てを通しているわけではありません。

地表ではだいたい300nm〜1000nm
そして1mm(ミリね)〜30m(メートルね)の電磁波が透過するそうで、「可視光線」の範囲が入る300nm〜1000nmを「光の窓」そして1mm〜30mの範囲を「電波の窓」なんて呼ぶそうです。

電波も光と同じ「電磁波」ですが、携帯電話の電波とかって「1.5GHz」っていいますが、これは周波数。1秒間に何回振動しているか?なわけですが、波長と周波数の関係はこんな感じ。

なので、1.5Ghz(ギガヘルツ)は1,500,000,000回振動しているので300,000km÷1,500,000,000=200mmつまり、だいたい波長200mmの電磁波です。

200mm(ミリメートル)は200,000,000nm(ナノメートル)なので450nmの青い光と比べると200,000,000÷450=444,444倍でかいウェーブだし、逆に青い光は携帯の電波よりも444,444倍振動しているという違いの同じ電磁波なわけです。

同じ電磁波でもかたや「青く目に見えた」り「通信したり」と全然性格が違うので、「物体を通り抜けられるか?」も波長によって違うわけです。

こうやってみると私たちの目が「可視光線」を「この範囲ね」と決めたわけではなく、大気の「光の窓」がたまたまこの範囲だったから、それに合わせて目ができていると考えた方が何だかしっくり来てしまいます。

何だかかなり寄り道をしておりますが、窓ガラスも通り抜けられる波長があって一般的には大体300nm以下の電磁波は通しません。

紫外線でも殺菌作用のある「UV-C」は通れないって事なんですね。産業や研究などでは逆に紫外線を通す必要がある場合は180nm以上の電磁波を通す「石英ガラス」を利用するそうです。

そして本題。私たちが使うメガネのレンズは今400nm以下の電磁波、つまり紫外線を通しません。

一見「透明」に見える物体は、それを「可視光線」と言われる380nm〜780nm電磁波がすり抜ける事ができるから、私たちには「透明」に見えるのです。それは別に「ガラス」でなくてもいいわけで、もしコンクリートが可視光線の電磁波を通す事ができたとしたら、ビルは透明になっちゃうわけです。

ブルーライトをカットする

さて「ブルーライト」と言われる380nm〜500nmまでの電磁波はここの部分。

「有害」らしいので全部無くすとしましょう。どうするか?と言えば380nm〜500nmまでの電磁波を通さないようしたらいいわけです。

さて、光の三原色とは別に「色」の三原色ってあるじゃないですか。
「赤」「青」「黄色」の三色で混ぜると「黒」になるというアレ

これを「減法混色」といいますが、厳密にいうと「シアン」「マゼンタ」「イエロー」の三原色であらゆる色を表現する仕組みです。

色の三原色(減法混色)は光の三原色(加法混色)の理屈で説明できます。

「シアン」は光の「青」「緑」をはじき返すけど「赤」を吸収してしまう色素です。

「マゼンタ」は光の「赤」「青」をはじき返すけど「緑」を吸収してしまう色素です。

「イエロー」は光の「赤」「緑」をはじき返すけど「青」を吸収してしまう色素です。

光の三原色をそれぞれが一つ吸収しているわけです。

水に水性の絵の具を混ぜると綺麗な色がつくのも一緒の理屈で、例えば「黄色」の絵の具を混ぜると色素が「青」を吸収してしまうので残りの色「緑」「赤」を通すから「黄色」に見えるというわけ。

「ブルーライト」つまり「青い光」を通さないようにするのならレンズに「黄色」を混ぜちゃえばいいわけです。

するとこうなります。

こんなレンズがもしできたとしたらどうなるか?

視界から「青」はなくなり「黒」に、「黄色」はどこにあるか解らなくなってしまいました。
ブルーライトは無くなったけど、これはこれで困った事になってしまうでしょう。

実際のところ「ブルーライトカット」と言われている機能は、ブルーライトを無くすわけではなく、減らすわけです。(医療用の遮光眼鏡ではこういったレンズがあります)

上は普通のUVカットレンズにブルーライトの部分を20%減らしたイメージ。

すると画面はこんな感じに見えます。

「ブルーライト」「可視光線」である以上、減らしてしまえば色が変わって見えるのです。

「透明なブルーライトカットレンズ」と言われるレンズも理屈は一緒。

上は「ブルーライト」を吸収してしまう「黄色」の色素を混ぜた例えですが、レンズの表面に「青い光」を反射させ仕組みを付ける事で「ブルーライト」を減らす効果を出しています。

どんなふうに光を制御するにしても「ブルーライト」を低減させるという意味が「380nm〜500nm」までの電磁波を減らすという意味であるならば、視界は黄色っぽくなるわけです。


さてさて、ここまでは「ブルーライト=380nm〜500nm」に基づいてのお話しでした。

かなり寄り道した感じになってしまいましたが・・・

次回はこれにパソコンなどから出てくる光と組み合わせてみようと思います。

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