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「気球が見える機械」オートレフラクトメーターの話①

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

眼鏡を作る時に行う測定の前に覗く機械「オートレフラクトメーター」

仕組みを詳しく説明するのはメーカーさんにお任せするとして、その構造にも何種類かありまして「検影式」「結像式」「位置検知式」「ハルトマンシャック波面センサー」とか色々あります。

いずれも、目に見えない光を照射して測定をしています。

目から帰ってきた光の変化を測定したり、眼の底に「◯」を映してそれをカメラで撮影してその形の変化を解析したり、目の中心に当てた光が目から出てきた時に起きる波面の変化が・・・

・・・

メーカーの違いや同じメーカーでも機種の違いなどでその構造は違います。しかし、機器の進化はすさまじく、測定時間も短くて精度もどんどん上がり色々な機能がついてとても便利になっております。

まぁいずれにしても、気球を見ている間に目に見えない光(無害な赤外線)を目に当ててセンサーで光の曲がり具合を測定しているわけです。

測定を経験した事がある方ならわかると思いますが、気球(メーカーや機種によっては違うイラストや図)が一回はっきりと見えたと思ったらボヤけてきて、しばらくそのまま覗いている間にウイーンウイーンピッピッピとか音が鳴って測定が終わります。

「気球がぼやけたままでしたけどいいんですか?」とたまに聞かれますが、それでいいんです。

なんで気球がボヤけるのか?

結論からいいますと「目のピント合わせ機能を緩めるため」です。

と言いますのは、人の目は力を抜くと遠くが見えて、力を入れると近くが見えます。

これを『調節機能』というのですが、詳しくは解説を読んでいただくとして・・・

「調節機能(ピントあわせの機能)」とは

測定中にこの「調節機能」が働いてしまうと「近視」は本来よりも強く、「遠視」は本来よりも弱く測定されてしまうのです。

なのでこの「調節機能」の邪魔が入らないようにしなければなりません。

そのためにどうすればいいかと言えば、レンズを使って目標(つまり気球)をボカしてしまえばいいのです。

ボヤけた目標を見るためにグッとピント調節力を強めたら、もっとボヤけてしまいます。目標をなるべくハッキリと見ようとするならばピントを抜かなければなりません。

これを『雲霧法』と呼んでいるのですが、実際にはまだ余計なピント合わせが残っているかもしれないので、どんなにピント合わせを抜いてもボケるように見せているというわけです。

想定通りに目が動いてくれればいいのですが、そこは人の目。そうは問屋が卸してはくれない事も・・・

つづく!!

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