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予約枠、2時間っていったい何をするの?⑤

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

間が開いてしまいましたが、続きです!

先回は手元の見え方テストに突入したわけですが、疲労などの問題の多くは近くを見るときに起こっていたりするわけで、人それぞれで違う近くを見るときのクセや個性、問題点はを年齢に関係なく調べなければなりません。

今回は・・・

10.近見立体視

ピント合わせが出来たとしても、左右の眼が見たいものの方に向かっていなければモノがダブって見えてしまいます。

また、両目の視線が上手く合っていても、ピントが合わなければハッキリ見えません。

つまりピント合わせと視線合わせが上手くバランスよく出来ていないと、快適に近くを見る事が難しいわけです。

例えば「輻輳不全」とか「輻輳過剰」とか・・・

では、それが上手くいっていたらどうなるのか?

両目でハッキリと見えつつ、見ているものを立体的に感じる事が出来ているはずなのです。

なのでそれが出来ているのか?を調べます。

プラオプでは「ランダムドット・ステレオテスト」という道具を使っています。

これ!

特殊なフィルターを掛けると、右目と左目で見ている物が違うのです。

上の画像はただのノイズですね。今見ている画面と顔の中間距離に指を置いて、その指を見ると画面はぼやけますが、左右の黒丸が重なって3つに見えるような感じになると思います。

もしならなければ、指を前後に動かしてみて3つになるようにしてみましょう。

そして、今指を見ているわけですが、奥の画面にボーっと見える真ん中の黒丸をしばらくそのままボーっとみていると黒丸が3つのまま真ん中の黒丸はハッキリ見えるようになります。(ごめんなさい、上手くできない場合もあります。)もし見えたらどうですか?ノイズの中に3箇所図形が浮かび上がって見えると思います。

今は無理やり立体感を作っているわけですが、本番はフィルターを掛けて行いますので、視線合わせに問題が無い方はフィルター越しに図形を見る事ができるのです。

実際は下をよく使います。

これももし上の黒丸が3つにできたらやってみてください。

1番は左の丸が浮き出して見えるのです。

だんだん番号が増えるにしたがって浮き出しは浅くなり、10番まで来るとほとんど紙一枚とか髪の毛とかを立体的に見る事ができきるレベルなのです。

でも、上手く視線合わせが出来ていると10番の僅かな浮き出しも感じられるのです。

視線合わせが上手くいかないと右半分が分からない・・・という場合もあります。

それはつまり、「両目で見る」ということに何か苦労があるのかもしれません。

あ!でも今日のブログで図形が見えなくても、浮き出しを感じなくて別に問題があるわけではないですよ!

これの本当の使い方は「偏光フィルター」を通してみるものなのであって、僕が写真で面白がって「もしや、立体アートみたいな事を写真撮影で作れんじゃないか?」と作ってみたら出来ちゃったというだけのお遊びですので安心してください。

そんなわけで、実際には8番以降が感じられるかどうか?を一つの基準にしています。

「立体視」ができていれば「両眼視機能」が上手く働いている事を示しているわけです。

これで大体5分くらい

ここまでで・・・

遂に1時間ですね。

11.調節効率

さて、遠くもちゃんと見える、両目もうまく協調している。

近くもちゃんと見える、両目もうまく協調している。

これは、それぞれが止まっている状態で取り出した結果ですが生活を振り返るとどうでしょう?

遠くをみて近くを見る、近くをみて遠くを見る。

その距離だって遠く近くの2つだけではなく、あらゆる距離を無段階に見るのが本来の眼の使い方でしょう。

今までは「時間」という要素は考慮されていません。

片目という1次元、両目という2次元、そして遠くと近くという3次元、さらに「時間」という4つ目の次元(時空?)を考えて初めて世界は動き出して見えるのです。

なんちゃて

ピント合わせを動かす事であらゆる距離を見る事ができるわけですが、それがスムーズにすばやく動くか?近くを見たときの持続力はどれほどか?というデータが欲しいところです。

そのために行うのが「フリッパーレンズテスト」です。

こんなの

画像は±1.50という度数ですが、テストは基本的に±2.00を使います。

40cmくらいの読書距離で文字を見ていただいて、このレンズをかざします。

+2.00を目の前に乗せると「ピントをぬけー!」という風に作用します。そうしないとピントが合いません。それで上手くピントが抜けるとまたハッキリと見えるようになります。

今度は-2.00を目の前に乗せます。すると「ピントを入れろー!」という風に作用します。そうしないとピントが合わないからです。上手くピントが入ればまたハッキリ見えます。

テストの時は僕が目の前で交互にチェンジします。

つまり、本来のピント合わせよりも過剰にピントを抜いたり入れたりを繰り返し、それが1分間でどれだけできるかをカウントするのです。

コレの凄いところは実はピント合わせだけを測っているのではなく、同時に両目の視線合わせを上手く使えているか?も分かっちゃうのです。

例えばピントを抜くレンズをいれたらハッキリはするけど文字が2重に見える・・・といった場合、問題はピント合わせではない可能性も確認できるのです。その場合片目を隠してテストしてみると上手に出来るとしたら、やはり両目で見たときに問題が出ているというわけです。

そしてただ回数をカウントするのではなくて、ピントを入れるほうと抜くほうのスピードの差も大事なデータです。どっちが得意か?も分かるというわけです。

もしピントを入れるほうが苦手なら、近視の度数は弱めがいいかもしれないし、スマホレンズといわれるレンズのような、手元を見るときにピント合わせをサポートするレンズが合うかもしれません。

逆に抜くほうが苦手の場合、近視弱めの眼鏡が逆に両目の視線合わせを阻害してしまう事が考えられることも・・・その場合はシッカリめの方がラクに見える場合もあるのですが、柔軟性が無いシビアな目という事も考えられるので柔軟性を取り戻すトレーニングを考えなければならない?という事も考察できます。

さらに段々遅くなってゆく・・・・

この場合、ピント合わせの持続力に問題があるかもしれません。ピント合わせの負担が掛からないようにする事も大事ですが、持続力を伸ばす事も考えなければいけないかもしれません。

大人だったら1分間で16フリップ(8往復)出来たら24フリップ(12往復)以上は欲しいところです。

ただ、年齢的にピント合わせがしにくくなってくる世代では省略する事があります。

これで大体3分くらい

ここまでで1時間と3分?

12.調節力のチェック

年齢的にピント合わせがしにくくなる世代ではピント合わせの総量が知りたい。

そこで、片目ずつギリギリ見える距離を測定します。

前の記事で、どれ位手元を補えばいいのか?も調べてはいるのですが、これも色んな個性や今までの習慣が出てしまう場合があるので、信憑性のチェックとこのデータとを比較してどんな個性なのか?を知る事ができるというわけです。

これが大体2分くらい?

ここまでで・・・

1時間と5分!

お疲れ様でした!!

いわゆる測定は大体終了ですが、実はココから先が最も大切だったりするのです。

つまり僕がお客様の「視る」をある程度知る事が出来たとしても、「視ている」御本人こそが自分の「視る」を知る事が最も重要だと思うからです。

次回は「説明・装用テスト」です。

まだ2時間まで55分残っているのでまだ続きます。

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