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「Made In Japan」「Made In SABAE」ならば高品質なのか?

 

日本製のメガネフレームは90%以上が福井県鯖江市を中心とした一帯で作られています。
今や高品質の代名詞となり、「日本製」ではなく「鯖江製」と謳う事もよく目にするようになりました。
つまり「ブランド化」です。

ものの良さが分からなくても「ブランド」の表記があれば高品質であり安心である・・・
なんでそうなのかといえばそこには「信頼」があるからで、その信頼は長い時間をかけて確かな物を作り続けることで育まれたものなはずです。

今でこそ日本の車は世界で認められて大きなシェアを獲得していますが、それは低価格でありながら確かな品質と性能の良さ、そしてきめ細かいサービスによって育まれたものだったと思います。
自動車を生み出した欧米人が日本車を選ぶ・・・
もうすでに「日本車」というブランドイメージがそこにあるからなんだと思います。

「鯖江」で作られたメガネだから高品質である・・・

はたしてこれは本当でしょうか?

私は「違う」と思います。

なぜか?

鯖江の職人が本気でその技を注ぎ込んだ品物は、当然数が出来ない。
つまり、手間が掛かった品物はそこに掛けた時間の分だけ高価になるというのは前回の記事で書いた通りで、「本物」はまともな値段がするものなのです。

つまり、いわゆる低価格では、すでに販売価格が決まっている中でできる事という縛りができてしまう・・・。

今や製作機械は0.03ミリ以下の精度で削る時代、海外の工場でもすごくいい設備を持っている時代、ならば人件費の安い海外で作った方がより品物自体にコストをかけられるはず。

単に名前をつける事が目的だとすれば、それは「鯖江」製である意味はあるのでしょうか?

おおかた海外で部品を作って、最後に日本で仕上げれば「Made In Japan」なんです。

売る人がご飯が食べれる、作った人がご飯を食べれる、設計した人がご飯を食べれる、部品屋さんがご飯を食べれる、材料屋さんがご飯を食べれる・・・一つの「物」が出来上がり誰かの手に渡るためにはとても沢山の人が関わっています。

それは回り回って全然関係ないと思っている自分の仕事もどこかで関わっているかもしれない・・・。

物の値段とは人が費やした時間の対価、言い換えれば全て人件費なのです。
電気だって誰かが作っているんですしね。

次の記事は私が感じた「鯖江製」の意味を書きたいと思います。
初めての連投いきます!

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