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眼鏡をかけ続けて目がよくなる【事例紹介】

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

今日の題「目がよくなる」というのは「メガネをかけなくても視力が上がる」という意味ではありません。

僕が「良い目」と思うのは、眼鏡などの視力矯正具を使ったうえでも、凄く高い視力が出る。つまり、目の潜在能力がムチャクチャ高く、奥行きや立体感を高い精度で感じて、しかもそれがあらゆる距離でもキチンとしかも無理なく発揮される目に対して思うのです。

今日の事例のS様は、左右で大きく度数が違っていて、それを矯正していなかったので、眼鏡をかけても左右の視力に大きな差がありました。

今までの眼鏡だと・・・

右:0.4x(近視度数-2.75)
左:0.6x(近視度数-1.25 乱視度数-0.25)

そこで調べてみると・・・

右:0.9x(近視度数-5.50 乱視度数-1.00)
左:0.9x(近視度数-2.00)

いわゆるガチャ目、不同視という状態です。

20代で、健康な目であれば1.2あるいは1.5位はでてもおかしくないのにあまり視力が出ない。

そして、なぜ左右ともシッカリとあわせていないのか?それは、単に左右の度数差があると掛けにくいだろうという配慮からだろうと思うのですが、「シッカリ合わせて問題が出るかどうか?」で判断すべき事であって、単に数字だけを見て判断しては整うはずのものを狂わせてしまう事になってしまいます。

実はS様には「不等像視」つまり、左右の度数の差で生じる事がある「左右の見える大きさの差」がありませんでした。

つまり、眼鏡をしっかり合わせていないほうが、左右の見える大きさが違っていて、しっかり合わせると大きさの差が無くなるのです。

これは「不等像視」だけを考えれば、どんなに度数差があったとしてもシッカリとあわせるべきです。

でも、問題はコレだけではありませんでした。

左右の視線の向きにズレがあるのです。

右目が上を向き外を向く、左目が下を向き外を向く。

自力でそれを補っているように見えるので、外見的には分かりません。

しかり、「補っているからこそ」そこには物凄いエネルギーを使っているわけです。

その疲労から逃れる為に、視線合わせは中途半端になる。すると利き目でないほうの目は中心で見ないクセがついてしまう事があります。人の目は中心が最もよく見えるのですが、僅かでも中心からずれた所は視力が落ちます。つまり中心で見ていないから視力があまり上がらないという事もあるのです。

また、片目の映像を無意識に遮断して視界のダブリから逃れようとする「抑制」が働く事もあります。

S様は視線のズレによる視界のダブりに対して、右目を「抑制」して使わないようにしていたのです。

それでは「立体感」も「奥行感」も感じられません。

なので、今回は左右の目に同質の見え方を届ける為に、右目の度数を弱めないでシッカリ合わせる。そして両目の中心で見やすくなるように「プリズム度数」を組み込んだ眼鏡を作りました。

でも、それだけでは問題解決にはなりません。

S様は左右がシッカリと合っていないメガネをずっと掛けていた影響で「近くは右目」「遠くは左目」と無意識に使い分けてみていたのです。だから距離に応じたピント合わせを上手く使えていない状態になっていたのです。

なので、このまま眼鏡を掛けただけでは近くを見たときに問題がでてしまいます。

そこで、ピント合わせを本来の状態の戻すべく「ハートチャートトレーニング」を合わせてやっていただく事にしました。

近くを見て

遠くを見る。

実際はスマホのカレンダーと壁掛けカレンダーを使って1から31までを順に遠く、近くとしっかりピントを合わせる事を繰り返していただきました。これを毎日。

それと同時に両目で一つにシッカリと見る事ができるトレーニングとして「ブロック・ストリング」もトライしていただいたのですが、眼鏡をお渡しした段階ではそれは難しそうでした。

その後・・・

先日、約2ヶ月ぶり位にご来店になり様子を伺うと、「普通にかけて」おられる様子。

視力を測ってみると両目で「1.0」が出ていました!

そして、両眼視機能も向上していて、かなり細かい立体感を感じられるようになっています。これは「両目が一緒に働いている事」を意味します。

そしてピント合わせも(フリッパーレンズといって、ピントを入れたり抜いたりするスピードや持続力を測定できます)むちゃくちゃ早くなっていました。

さらに、できなかった「ブロックストリング」もできるように。

ここまで来たら、ブロックストリングを使って更に右目をシッカリと使えるようにトレーニングを続ければ、より良い快適な視界が獲得できそうです。

眼鏡を適切に合わせる事はもちろんですが、どんな特徴を持っているのかをご自分が理解して、解決に向かって努力していただいた成果です。

S様ありがとうございました!

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