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眼鏡の見え方の「違和感」について考える①

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

「違和感」

「しっくりしない感じ」とか「ちぐはぐに思われる」と言う事らしいです。

遠近両用に限らず、新しい眼鏡を考えるきっかけは「見なければいけないモノが見えにくいから」と言うのが大半に思います。

その「見なければいけないモノ」を見えるようにする為に、眼鏡でできる事は「光を曲げて焦点を合わせやすくする事」と言えるかもしれません。

自分の目では曲げ切れていない分を補ったり、曲げすぎている分を減らしたりするわけですが、いずれにせよ「目」には今までとは違う光の当たり方をするわけです。

眼鏡の場合、単にぼやけていたモノがそのままハッキリになるわけではありません。近視用の眼鏡であれば物は小さく、遠視用の眼鏡であれば物は大きく見えるように変化してしまいます。

また、なんだか歪んで感じたり出っ張って感じたり、へこんで感じたり・・・

そんな風に「見え方」を多かれ少なかれ変えつつ、ハッキリとする感じ。

そんな風にうつれば当然「しっくりこない」「ちぐはぐに思われる」つまり違和感として感じるはずです。

さて、眼球を思い浮かべてください。

丸いですね。

網膜には視細胞という光を感じる細胞が物凄く沢山あります。一つ一つの視細胞が受けた光の刺激は電気に変換されて神経細胞に伝わり、そこから伸びた電線が乳頭に集合して「視神経」という太い電線の束にまとめられて途中で半分に別れ、交差したりねじれたりしながら脳の後頭部に届きます。

話は逸れますが、「色」を見たとき、視細胞は「色の付いた電気」を発生するのでしょうか?

いいえ、「電気」は「電気」であって、それそのものに色はありません。

「赤色」を感じる細胞から出た電気も「青色」を感じる細胞から出る電気も「緑色」を感じる細胞から出る電気も「同じ電気」であって色はありません。

「赤」を見たら「赤色用」の細胞が電気を出し、他の細胞は電気を出さないという事。

つまり脳には「色」そのものが伝わっているのではなく、見ているものによって電気が通ってくる場所の違いや強弱が伝わっているというわけです。

それを脳が計算して「映像」を作っているのです。

つまり私たちは脳の中で作り出された世界を見ているわけです。

色も「単なる対比」を脳が色付けしているような感じ。

私が見ている「赤色」を、あなたは「別の色」で感じているかもしれません。それを比べる術はありませんけどね。

なにが言いたいかといえば、「私たちは脳で見ている」という事。

丸い眼球から来た電気の信号の集まりを、脳は「四角いものは四角く」「丸いものは丸く」映像化しているのです。

なんでそれが「四角く見えるのか?」それは、見えているものを触ったりする事で「視覚と触覚」の対比などで「これは四角く平らなはずだから四角く映像化する」と計算しているわけです。

さて、眼鏡を掛けました。光が今までとは違う曲がり方で目に入ってきます。

すると、同じ物を見ていても、網膜に映る位置は変わってしまいます。だとすれば今までと違う場所の視細胞が電気を発生して、今までとは違う電線を通り、今までとは違う脳の場所に届く事になる・・・。

すると、集まった電気の信号を映像化するプログラムに対して、ずれた場所から入ってきた電気信号で映像を作れば、当然は大きさや形に違いが生まれるはずです。

そこには「しっくりこない」「ちぐはぐに感じる」事が当然あるはずです。

しかし、そもそも「脳が作り出した世界」

新しい電気信号の集まりに対応して「映像化プログラム」が修正(コレってなんか曲がってみえるけど四角かったはずだよな・・・)されたら「しっくりくる」つまり「違和感」が無くなる・・・というわけです。

一回目は眼鏡を掛けた事で、同じ物を見ても網膜で光の受ける場所がいままで違う事で、脳の作り出す映像にズレがでる事があるよ。というお話でした。

違和感の原因はまだまだ一杯あります。

連載でつづきます!

ではでは!

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